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・・続き3 失敗から学ぶという理念 そして、失敗から学ぶという理念の大切さについてマイキーは教えてくれた。 「決して誰かを見捨てたりしない。ある人はまだ回復する準備がないと思われることもある。でも依存症者は間違いを犯してしまうものだし、スリップしてしまうものだと思う。だから、スリップしようが、何をしようが、AMITYはその人を受け入れ続け、間違いから学ぶよう助ける」 この失敗から学ぶという理念を、身をもって体験したスチューデントに出会った。30代のこの女性はネイティブアメリカンの居留地で生活し妹や弟もアディクションや同性愛の問題を抱えていることに苦しんでいた。そして自身の感情に悩まされ薬物やアルコールを使うようになり、約1ヶ月前からAMITYで生活していたが、数日前にAMITYから逃げだしお酒を持ち帰った。 「数日前に私は失敗した。私は薬物のためにここを逃げ出して、そしてビールを持って 帰ってきた。そのときスタッフは心から私に語りかけてくれ、それは本当に素晴らしかった。彼らは心から私を応援してくれた。それから、私は人に働きかけ始めた。多くの人に私のストーリーを語ることで、またビールを買いにいかないといけないと感じなくていいように」 この出来事をきっかけに彼女は積極的にプログラムに取り組み始め、家族を助けたいと考えるようになったと話してくれた。 このように、AMITYでは薬物の再使用やお酒の再飲酒によって即強制退所ということは 行っていない。暴力や恋愛なども即強制退所とはならない。強制退所のルール自体がないのだ。 これは、「失敗から学ぶ」という理念に基づいており、どんな場合も強制退所ではなく、複数のスタッフとスチューデントによる話し合いがもたれる。この理念が、多くの回復の機会を提供している。 (次ページへ) |
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