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・・続き2

 自分の人生における全てのことは、分かち合いと人に心を開くこと、そしてコミュニケーションを始めてからうまくいっている。
 今では肯定的な感情も否定的な感情も持っているし、否定的な感情は徐々に少なくなっている。どんな人生にも困難なときは訪れるけど、今では僕はそれを扱うことができるし、対処することができるし、それをおしのけるツールをもっている。
だけど、一番大きな変化は肯定的な感情をもっていること。僕は母がなくなって以来、決して持っていなかった」

 そして今後の目標についてマイキーは話してくれた。
「当分は見習い制度を続ける。もし時がたって、僕がまだここにいて、彼らがスタッフの仕事を申し出たら、受けるかもしれない。僕はここを離れるときの明確な計画をもってない。自分の回復に時間設定はできないって知っているから。僕は神じゃないし、先のことはわからない。だから僕は固い計画は持たないし、ただ出来事を理解して、受け入れて、実行するだけ。

 ただ、自分に与えられたものを返して、人生を救うことを助けること。そして結果的に自分自身が心地よく感じたい。自分の自尊心という感情は誰かを助ける時に進歩する し、人を助けることによってもたらされる。だから自分ができる限り人を助けたい」
 私が初めてマイキーに会った時、彼はまだグループの中にとけ込もうとしない物静かな青年だった。そんな彼だからこそ、彼のくれた数少ない言葉や何気ない思いやりの行動が私には大きな贈り物となった。

 しかし、数か月後再会した彼は大きな成長を遂げていた。見習い役としてスチューデントに積極的に声をかけ、いつもグループの中にいた。
2回目の滞在の間にハローウィンがあり、スチューデントやその子どもたちと一緒に近所の民家を「トリック オア トリート!(お菓子くれなきゃ魔法をかけちゃうぞ)」と仮装してお菓子をもらいに回ることになった。
 みんな思い思いの仮装で現れる中、顔を真っ白に塗り、魔法使いになって登場したマイキーの変身ぶりに私は「本当にマイキー?」と聞いたほどだった。彼が心の底からハローウィンを楽しんでいたのがとても印象的だった。
 
 彼に大きな成長をもたらしたAMITYの力はどこにあるのだろうか。スチューデントたちはAMITYの力について語ってくれた。それは、友情、失敗から学ぶという理念、人間としての成長、リカバリング・スタッフの存在にあった。

友 情
 AMITYの語源でもある友情について、マイキーは、AMITY の語源である友情を築くための真実の大切さについて語ってくれた。

 「私たちが友情を築くために、そしてお酒や薬物を使用しない状態でいるために正直さ
は本当に基本だと思う。正直さがなければ真実は壊れてしまう。もし誰かが真実を否定ししなおざりにするならその周囲の人々は学ぶことも前に進むこともできない」
そして、友情のもつ意味について、入所2ヶ月目で5歳の娘をもつ母であるマルセラは、依存からの回復の基盤として友情という信頼関係を獲得していくことの大切さを教えてくれた。

 「友情はとても重要です。AMITYは友情という意味。私はそれが薬物依存からの脱出だと思っている。私が薬物を使っていたときには友達がいなかった。私には薬物を手に入れる仲間がいたし、恋人もいた。だけどそれは本当の関係ではなった。健康的な関係ではなかった」

 AMITYにおいて最も重要な人間関係についてスチューデントたちはその語源でもある友情という言葉で表現していたのがとても印象的だった。
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