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・・・続き3 アイコンタクト(目と目を合わせる) 目を見ないと相手の人がどのように感じているか分かりません。共感能力の発達は目を見詰め合うことから始まります。愛着に障害が出ている幼児は「お母さん、お母さん」と泣いて呼んでいても、お母さんが来ると押しのけたり、目を合わせたりしません。大きな子どもは自分の都合のよいときだけはアイコンタクトをしますが、保護者が話そうとすると目をそらせます。 アイコンタクトがもっと自然にできる親と子のお遊びがあります。小さい子には保護者の鼻の頭に乳液をつけ、コットンボールをのせます。それを子どもに吹き飛ばしてもらいます。自然に目が会い、お互いに笑い転げる楽しい遊びです。またコーンフレークスなどのお腹が張らないシリアルをまず保護者がこどもの口に入れてやり、今度は子どもが保護者の口に入れるという、相互にお互いを育む遊びです。このときもしっかりお互いの目を見るようにしてください。大きい子には何かしてほしいことがあったら親の目を見てはっきり「お願い」するようにいいます。 例えば食事のときに「おかわり」といったら、「はいママの目を見ておかわりくださいといってみて」といいましょう。 愛着障害の子はなかなか「頼む」ということをしないので、「そんならいらない」というかもしれませんが、毎日の親子のやり取りでこれを繰り返すうちに、子どもができるようになります。親の方も子どもの目をしっかりと見て話すようにしてください。 親の優しい表情 目も見合わせたときに保護者の目が冷たかったり、怒っているのではアイコンタクトの奨励にはなりませんね。勿論叱るときも親の目を見てもらい、そこに「怒り」や「厳格さ」を表現することは大切です。でも普段は優しい顔(目と表情)をしていてください。自分に笑いかけているお母さんの目ほど子どもにとって嬉しいものはありません。赤ちゃんはお母さんの表情を真似て共感することを覚えるのです。「子どもが可愛いと思えない」というお母さんほど笑顔を作る練習してください。 私たちは悲しいから泣くだけでなく、泣き顔をすると本当に泣きたくなり、おかしくなくても笑い顔をするとおかしく、楽しくなるのです。行動から脳へのフィードバックの機能です。お母さんの笑顔に子どもが笑顔で応えたら、「可愛い」という気持ちが芽生えてきます。さあ鏡を見て笑顔の練習をしましょう。 親の優しい愛撫 私の小さいときの思い出に、夜眠るとき掛け布団を掛けてくれ、上から優しくトントンとたたいてくれた母の手と、ひざの上に乗った私の頭を優しく撫でてくれた父の手の感触があります。両方とも懐かしく、私がいつも前向きに生きる原動力になっています。日本に生まれるあらゆる赤ちゃんや子どもたちが、私と同じような親の優しい愛撫を経験できるように願っています。 保護者にとってはなんでもないことでしょうが、これが愛着の絆を深める行動なのです。ちょっとしたときに、「理由もなく」子どもを愛撫しましょう。子どもの方も何気なく親に近寄ってきますので、乳幼児は顔や頭を撫ぜ、大きい子には背中や肩や二の腕などを撫でて上げましょう。乳児期ではオムツを替えるときなどがお腹をマッサージしてあげたり、キスしてあげたりできる最適な機会です。このような日常の関わりに、愛撫やキスを交えてください。 (次ページへ) |
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