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第三回目のテーマは、「ドメスティック・バイオレンス」DVコンサルタントで、DVサバイバーの中島幸子さん
との対話です。(前半P1〜P8)→(後半P9〜P15)
   
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続き7・・・

自分にできることをしてほしい

箱 崎 : あるDV被害者の支援をしている人に話しを聞いたときに、その方自身が自助グループに通うようになって、かなり年月が経ってから、子どものときにDVのある家庭で育っていることに気づいたと話していました。そのように自分の家庭の問題が再現されてしまうという被害者は多いと思いますが、中島さんはそうではなかったのですか?
中 島 : 私が育った環境はそうではなかったですね。親とはよく喧嘩したけれど、仲良かったですし、恐いとは思わなかった。家庭に恐れの気持ちを感じてはいませんでした。
箱 崎 : 中島さんのように暴力のない家庭で育った人でも、DVの被害に遭うのですね。もともとDVのある家庭で育った人は、暴力的な夫や恋人を選んでしまいがちだけれど、中島さんは違うのだと思いました。そういうケースもあるのですね。
中 島 : そうですね。
箱 崎 : ある意味、DVというのは誰でも被害に遭いやすいのだと思います。もともと子どものときにDV家庭に育っていている人が、DVの被害を受けやすいと思います。けれども、そういう人たちだけではなくて、暴力のない家庭で育っている人たちでも、被害に遭うのだと思いました。それぐらい日常的に起こりやすいのだと思います。

暴力を受けたときには、自分の体や心の声に耳を傾けて、本当は自分はどうしたいのか、自分の欲求に従う行動をすることなのかなと思います。そのためには、常に自分を大事にすることを忘れてはいけないと思います。
中島さんが普段、カウンセリングを受ける以外に、自分のためにしていることは何かありますか?
中 島 : 私は文房具がすごく好きなんです(笑)。文房具屋さんに行くのが好きで。
それから、カラオケで歌うのも好きですね。大声出すのは発散になります。
箱 崎 : いいですよね。私も大声で歌うのが好きで、週に1回、家の近くの教会でゴスペルを歌っています。 最後に、今、自分はもしかしたらDVを受けているのではないかと気づき始めた人に伝えるとしたら、どんな言葉をかけてあげたいですか?
中 島 : DVだろうと虐待だろうと、自分が暴力に遭っていることを認めることはすごく力がいります。自分は暴力を受けて傷ついていると感じたら、そういう自分のために、自分として何ができるのかな、というところからスタートしてほしいと思います。
箱 崎 : 暴力を受けたことを認めることができた後に、どんなことができると思いますか?
中 島 : カウンセリングに行くとか、DVの講座に出てみるとか、本で調べたり、ネットで検索するとか、自分のためにできることはいろいろあると思います。
箱 崎 : 自分のために、初めの一歩の行動を起こす、ということですね。
今日はお忙しいところ、ありがとうございました。
(了)
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