第三回目のテーマは、「ドメスティック・バイオレンス」DVコンサルタントで、DVサバイバーの中島幸子さん
との対話です。(前半P1〜P8)→(後半P9〜P15)
   
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続き3・・

箱 崎 : 日本ではまだまだカウンセリングを受けるとか、自助グループに通うことは敷居が高いという現状もあります。そのことを公表することに、躊躇する人はとても多いと思います。私も、「まだ通っているの?」って言われることがあります。そういうときは、回復の道は終わらない。自分の課題とともに、どうラクに生きていけるか学びながら、行動しながら一日、一日歩んでいくだけ、と伝えています。

中島さんは講演や講座の中で、自分が今抱えている課題も話しながら伝えているところが、私もとても共感できます。
中 島 : だから、講演の依頼がとても増えているのだと思いますね、お陰様で。講演を聞いてくれた人が、自分の地域で講演を企画するからと広めてくれて、とても依頼が増えています。とても嬉しくありがたいことです。
箱 崎 : 援助者と当事者は、上下関係になりがちだけれど、対等な関係の中で、講座を開いていく必要があるのではないかと思います。
中 島 : 人間としての価値はみんな同じですからね。


今年で4年目のオレゴンでの研修
箱 崎 : 今年で4年目を迎えた『レジリエンス』主催のアメリカのオレゴン州での研修について伺いたいです。今年は、私も参加させていただいて、得ることがとても多かったです。初めて「子どものケア」をテーマに企画されたそうですね。
中 島 : はい。子どものケアをテーマに、病院内にある子ども虐待のアセスメントとケアをしている『ケアーズ・ノースウェスト』、DVの被害者支援をしている『ドメスティックバイオレンス・リソースセンター(DVRC)』、そして、親や兄弟と死別体験をした子どものグリーフ(喪失による深い悲しみ)をケアする『ダギーセンター』の3ヶ所で研修しました。
箱 崎 : 子ども虐待、DV、グリーフケアについては、とかく問題が縦割りで扱われてしまい、専門家も自分の専門分野しか語らないことが多いです。でも今回の研修は、この3つの問題はすべてつながっているのだと、つながりを改めて強く感じることができました。参加して良かったです。
中 島 : ありがとうございます。
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