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第三回目のテーマは、「ドメスティック・バイオレンス」DVコンサルタントで、DVサバイバーの中島幸子さん
との対話です。(前半P1〜P8)→(後半P9〜P15)
   
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- 後 半 -
ファシリテーター養成講座がスタート
箱 崎 : 今年から、DVについて伝える、ファシリテーター養成講座も始められましたね。
中 島 : はい、やることになってしまって・・・(笑)。
いつかは、ファシリテーター養成講座をしたいという漠然とした夢はありましたが、こんな早く実現するとは思っていませんでした。
箱 崎 : ファシリテーター養成講座では、『レジリエンス』でDVを受けた女性たちの支援のために行ってきて、これまで積み上げてきた12回のこころのCare講座のプログラム内容を、すべて公開して、各地域の支援者が、同じような内容の講座を開けるようにしていますね。

いろいろな支援団体があるけれども、DV被害者のために、役立ててほしいと、自分たちの講座の内容をオープンにして提供するというのは、とても思い切った試みで、なかなか少ないと思います。自分たちの講座のプログラムは、それぞれの団体の財産だから、オープンにすることはあまりないと思います。
中 島: 日本はそうですね。でも私はそうやって自分たちだけで抱え込んでいることがいいとは思いません。たとえば、今年の夏に、「子どものケア」をテーマにしたアメリカ研修を主催して、ポートランドにある、親や兄弟と死別した子どものケアを行っている『ダギーセンター』に行きました。
ここのプログラムは世界中に広まっているけれど、『ダギーセンター』は全く管理していません。それぞれのグループや団体に任せています。そのように手放さなくては広まりません。
箱 崎 : 私も今年の研修に参加させていただいて、『ダギーセンター』の取り組みにはとても感銘を受けました。そうしたオープンさがあるから、世界の165ヶ所でプログラムが行われるほど広がっているのですね。
中島さんもオープンにすることで早く広めたいと思ったのですか?
中 島 : それをしないと、全国の☆(ほし)さんに行き渡らない。『レジリエンス』が牛耳っていたら、レジリエンスがそれぞれの地域に行って講座を開く必要があります。でもそれには限界があります。いくら2人で講座を開くにしても。
もっともっと一人でも多くの☆さんたちに伝えられるような方法を考えていかなくてはならないのです。
箱 崎 : 『レジリエンス』でスタッフを養成して派遣するということは考えませんでしたか?
中 島 : そうすると、ピラミッド型になるでしょ?日本のあちこちにあるピラミッドがすごく嫌なんです。それは権力になってしまうから。
箱 崎 : 『レジリエンス』の活動で得たものを同じDV の支援者たちとシェアして、地域の中でDVの被害に遭っている人たちや、防止も含めて伝えていくことを継続していくのですか?
中 島 : はい。

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