第1 回 第2回 第3回    
 
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・・・続き5

 また、各郡におかれている「健康な出発」プログラム内で、定期的な研修を行うことを義務付けています。就職して4カ月以内に研修を受けさせるために、この研修は1年に何回も行われます。それ以上にワーカー達が1年以内に習得しなければならない知識を決めていて、それに関する単位を就職前にとっていなかったときは、地域の短大や研修で取得することを義務付けています。例えば薬物乱用、母乳・哺乳に関する知識、児童虐待と通報の義務及びその過程、家庭内暴力、麻薬に曝された新生児などの知識です。シカゴに本部を置くHFAはトレーナーの研修を行うだけでなく、更にアメリカを各地域に分けて支部を設置し、そこから事業団体に研修などの指導をしています。州レベルではスーパーヴァイザーや、プログラムの所長の研修など定期的に行って、サービスの質の向上と一貫性を確保しようとしています。

 重大原則第12:訪問スタッフは個人的にスーパーヴィジョンを毎週受ける必要がある。
オレゴン州でも毎週一回の個人的スーパーヴィジョンのシステムを各「健康な出発」プログラムに義務付けており、担当家族に対する疑問に答えたり、欲求不満を表現する機会にしたりして、スタッフの「燃え尽き」を防いで、離職率を最小限にとどめようと努力しています。というのは訪問スタッフが途中で変わると、利用者がサービスを継続しない場合が多いからです。

 日本における新生児訪問事業を成功させるために、厚生労働省がHFAの12項目を取り入れて、サービスの質に対する一貫した基準を定め、一連の研修を計画する必要があると思います。この記事がそのきっかけとなれば幸いです。

(第3回 了)

 
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