第三回目のテーマは、「ドメスティック・バイオレンス」DVコンサルタントで、DVサバイバーの中島幸子さん
との対話です。(パート1)
   
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続き2・・

箱 崎 : その状態がずっと同じぐらいのレベルで続いていたのですか?
中 島 : 身体的暴力は、相手とつきあい出して最初のころと最後の方はかなりひどかったです。交際期間の中間あたりは比較的少なかったかも知れません。でも、暴力が全くなくなることはありませんでした。身体的暴力が少ない時期があったのは、たぶん私がすごく相手の言うことをきいて、相手に従っていたからだと思います。
箱 崎 : 身体的な暴力が少なかった時期は、どんな暴力が増えたのですか?
中 島 : 増えていくというか、私の場合はずっと支配されっぱなしでしたから、相手の言うことに従う毎日がずっと続いていきました。
箱 崎 : 具体的にどんなことを中島さんに従わせようとしたのですか?
中 島 : たとえば、毎日ではないけれど、放課後、家に電話がかかってきました。そのタイミングが、大学から家に帰るぎりぎりの時間で、私がその時間に帰って、電話に出られなかったりすると、次の日に会ったときに痛い目に遭います。それを何回か経験していると、かかってくるかわからない電話のために、毎日、大学から家まで慌てて飛んで帰ったりする。そうすると大学の帰りに買い物すらできない。
相手が電話したときに電話に出られる状態にいないと、ひどい目に遭うから外出もできなくなるのです。
箱 崎 : もし電話を取らなかったどうなるのですか?
中 島 : 次に会ったときに、すごく不機嫌で、「なんで家にいなかったんだ。どこに行っていたんだ。誰といたんだ」と問いつめられて、それで結果的に殴られてしまうというパターンでした。
箱 崎 : 大学の中だと、かなり人目も多いと思いますが、殴られているところを誰かが見ることはなかったのですか?。
中 島 : 相手は人前では暴力を振るわないのです。わかるようにはしません。
あるとき、ショッピングセンターで、私を置いて車で行こうとしたので、ちょっと待ってと相手に言ったら、警備員に、「この人、頭がおかしい。ストーカーだから、連れ去ってください」と言い、私は警備員に連れて行かれました。相手は人前では、被害者を装ってしまうのです。
箱 崎 : 警備員も信じてしまうのですね。
中 島 : 私もそこで反論したいけど、反論できない。後で痛い目に遭いますから。

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