虐待防止に
つながる情報
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私から見た日本の児童虐待史(〜続き3) |
その後、悪化するわが国の子ども虐待問題に対応するため、厚生労働省が「日本虐待・思春期問題情報研修センター」を設立することになり、横浜の戸塚にある横浜博萌会の土地に建物が造られ、運営を任されることになった。これは、いわゆる国立民営のナショナルセンターに準ずる施設である。そのセンター長就任の打診を受け、定年退官後4、5年も経っていたので固辞したが、厚労省の強い要請もあって結局引き受けた。名称をソフトにしようとスタッフ一同と話し合って、「子どもの虹情報研修センター」とした。年間20回以上の研修と、情報収集、研究事業、相談事業などを行っている。
アメリカ、イギリスに留学し、子どもの先天的代謝異常や先天性免疫不全症のような難病問題解決のため、当初はハードな小児科学を目指したが、だんだんに、「子ども学」とか「子ども虐待」といった心の問題に関係するソフトな小児科学の道に入ってしまった。体の続く限り、広く子ども達のより良い幸福のために、もうしばらく頑張りたいと思っている。(了)
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