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愛着の絆は何歳になっても作り直せる |
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東京福祉大学名誉教授、社会福祉学博士
ヘネシー澄子 |
虐待防止に
つながる情報
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「健康な出発」 |
私は、親子が愛着の絆で結ばれることの大切さを多くの方に知ってほしいと思っています。それが一番の虐待防止策になると思い、それを伝えるのが私の使命だと思っています。
親子の愛着関係の形成への取り組みで、アメリカ、オレゴン州の「健康な出発」という新生児の家庭訪問事業は、大変注目されています。親に子どもとの愛着関係の形成を指導するこのサービスは、オレゴン州で発生していた子ども虐待を半減させました。最初は試験的に一部で行ったサービスでしたが、子ども虐待を予防する効果がはっきりとした数字で実証され、2003年より州全域で実施されています。
日本でも来年から地域の人材から登用した訪問スタッフが、生後4ヶ月までの乳児が居るすべての家庭を訪れる「こんにちは赤ちゃん事業」を始めるとのことで、大変喜ばしいことです。ただ、その事業は親に受け入れられるものになるかが問われます。なぜなら家庭訪問は必要としている親ほど、拒絶しがちだからです。
オレゴン州の「健康な出発」では、新生児家庭訪問に欠かせない12の重大原理を打ち出して、
それに沿ったサービスを提供しています。是非、日本でもこれを参考にして、
家庭訪問事業を行ってほしいと思っています。
「健康な出発」について、ホームページ「愛育ねっと」の”子育て支援の実践”に寄稿しました。
是非読んでいただきたいです。
http://www.aiiku.or.jp/aiiku/jigyo/contents/shien/sh0610/sh0610_2.htm
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☆プロフィール
ヘネシー澄子(へねしー すみこ)
昭和12年横浜生まれ。東京外国語大学仏語科卒後、ベルギーとアメリカに留学。ニューヨークのフォーダム大学で社会福祉学修士号を、コロラドのデンバー大学で博士号を獲得。ニューヨーク大学社会福祉大学院助教授をへて、昭和49年コロラド州に移住し、インドシナ難民の為、アジア太平洋人精神保健センターを創立し、所長としてPTSD患者の治療を主にする73名のアジア系精神保健セラピストを養成し活躍する。
平成1年、コロラド州女性名誉殿堂入りをはたす。平成12年引退し、新制の東京福祉大学で実習担当主任教授として日本に赴任。教鞭をとりつつ、日本各地で福祉の多分野に渡る講演や、事例研修会を行った。平成16年3月大学を退職して帰米、現在コロラド州オーロラ市に在住して、夫とクロスロード・フォー・ソーシャルワーク社を立ち上げ、日本の児童福祉に携わる人達の研修を日・米両国で行っている。平成17年4月より東京福祉大学名誉教授を務める。
著書に反応性愛着障害を書いた「子を愛せない母・母を拒否する子」、子どもとトラウマについて書いた「気になる子 理解できる
ケアできる」(共に学習研究社)がある。 |
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