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わたしの話、何度も聞いたことがあるって思うかもしれないけど・・・
ディー

 「この話、前にもどこかで聞いたことある」って言うのは、たやすいこと。でも、これはわたしのほんとの話。美しさも心痛もぜんぶひっくるめた、わたしのストーリー。だれか、わたしと同じ過去を心に秘めて生きてる人がどこかにいてくれたら、と願うこともある。その人は、わたしの気持ちや行動のひとつひとつをきっと理解できるだろうから。
 
 わたしには“いい日と悪い日”がある。何かを成し遂げたと感じる日がある。でも、今まで何もしてこなかったという思いがわたしをおしよせてくる日もある。今いる場所に、わたしはようやくたどり着いた。ふりかえるととても長い道のりだった。この道はこれからもずっと続くけど、その前に、わたしのストーリーを、ここに書き始めたい。 

 ひとなみに、わたしは一組の母親と父親のあいだから、この世に生まれてきた。両親から生後2ヶ月で引き離されてから、幼少期を里親やグループホームで暮らした。実親の親権が剥奪され、わたしの養子縁組が準備されるころ、わたしは、ある未亡人宅に措置された。わたしはその人を“お母さん”と呼んだ。5歳になったころ、わたしはその“お母さん”の親類のところに移され、わたしの名前は変えられ、たったひとりの“お母さん”を“おばあさん”と呼ぶように強いられた。

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