レポート/引土絵未
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 そして、奈良ダルクが開始した日本認定アディクションカウンセラーについて、スコット氏からインターネット講演が行われた。スコット氏はASK(アルコール薬物問題全国市民協会)主催のワークショップの講師として知られており、ベティ・フォードセンターでカウンセラー、児童保護局でソーシャルワーカーとして長年アディクション関連問題に携わっている。スコット氏から、日本認定アディクションカウンセラーの中で設定されている13の能力について説明された。

 スコット氏は、これらの要素はカウンセラーとして基本的な要素であるとし、重要なこととして、「自身が持っていないものはシェアできない。回復し、自身の経験や技術をシェアするためには、自身が回復につながらなければならない」と付け加えた。質疑応答では、日本認定アディクションカウンセラーがスリップした場合の立場や、セルフケアの重要性、そして、日本認定アディクションカウンセラーの効果について話し合われた。

 また、グループダイナミクスの実践として、奈良ダルクで行われているエンカウンター・グループとサイコドラマが実演された。エンカウンター・グループとは治療共同体の効果を発揮する重要なグループのひとつであり、従来行われる「言いっぱなし、聞きっぱなし」とは異なるメンバー同士のフィードバックを中心に行われるグループである。これまで奈良ダルクでは約1年間、エンカウンター・グループの導入に取り組んできている。また、開始された日本認定アディクションカウンセラー講座において、スコット氏からサイコドラマが導入されている。

 グループの詳細は、グループのサンクチュアリを守るというAmityの理念を尊重し、伏せることとするが、グループ終了後は会場が涙に包まれていた。グループ後、会場全体が治療共同体であるということから会場からのシェアの時間がもたれ、特にサイコドラマに詳しい立場からサイコドラマに対する心配と懸念が伝えられ、これまでエンカウンター・グループを経験してきたメンバーからその力と自分にもたらされたものが伝えられた。
代表の矢澤氏から、グループの中でトピックを出し大勢の前で真実を話してくれたメンバーに称賛と、グループの成長のために協力を頂きたい旨が伝えられた。

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