気づきがあれば回復できる (2)
リカバリング・ソーシャルワーカー 
吉岡 隆 
 


虐待予防の情報
私が伝えたい虐待防止の一言 
「気づきがあれば、学ぶことができる
 学ぶことができれば、変わることができる
 変わることができれば、成長することができる
 成長することができれば、回復することができる
 そして、ぼくたちはみんなこういう力を持っている」




お薦めの本
『愛しすぎる女たち』ロビンノーウッド著 落合恵子訳 中公文庫
『愛しすぎる女たちからの手紙』ロビンノーウッド著 落合恵子訳 読売新聞社
『ママと踊ったワルツ〜アルコール依存症の母親をもった娘たちの癒しの物語』
エレノア・アグニュー/シャロン・ロビドー著 山本幸枝訳 保健同人社




セルフケア
自分が援助職の仕事をさせていただくのなら、セルフケアが必要だ。ぼくは20年ほど前から定期的にセルフヘルプ・グループのミーティングに通っている。カウンセリングも3年半受けた。それでも、クライエントを傷つけてしまう可能性はいくらでもある。それを少しでも減らすためにスーパービジョンも受けている。この3つはメンタルケアの3本柱と言えるだろう。この他にもアファメーションという自分への肯定的な言葉かけも忘れないようにしている。フィジカルケアとしては、定期検診を受けたり、休息をしっかり取ったり、適度な運動をしたり、マッサージをしてもらったりもしている。
 今はこうして自分を受け入れ、認め、ほめることによって、ぼくは自分を大切にするようになった。以前と比べてぼくのセルフエスティーム(本物のプライド)は、確実に高くなっているだろう。そして更に自分を尊敬できるように、今日一日、努力してゆきたいと思っている。


☆プロフィール
吉岡 隆(よしおか たかし)
こころの相談室「リカバリー」代表。
1946年埼玉県生まれ。上智大学、同大学院修士課程修了。
東京小児療育病院、東京都立松沢病院、埼玉県精神衛生センター、埼玉県川越児童相談所、埼玉県越谷児童相談所、埼玉県立精神保健総合センター、埼玉県所沢保健所で27年余りにわたり、思春期・青年期の相談や、精神保健福祉相談、依存症の相談などに携わってきた。
 1998年6月に、こころの相談室「リカバリー」を開設。
さいたま市職員のカウンセリング事業を受託している他、上尾看護専門学校や宇都宮大学などでの教育、一般市民を対象とした講演会、執筆活動などを続けている。ライフワークのテーマは、「セルフヘルプ・グループとの協働」。
主な著書には『アルコール・薬物依存症Q&A』
『依存症(35人の物語)』『共依存−自己喪失の病−』『性依存−その理解と回復』(いずれも中央法規)がある。
   
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