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January-2007 |
けんか、とまではいかなくても、仲良しと行き違ってしまったりすることはよくあることです。けんかしては仲直り、それを繰り返すから、人と人との関係は深まるのだろうと思います。ほんとに幼いうちは、けんかしても、次の瞬間ケロッとして一緒に遊んでいます。ことさらに大げさにしない方が、仲直りも早いのではないでしょうか。どこまで見守るか難しいところでしょうが、悔しい気持ち、悲しい気持ちを受け止めてもらえれば、自然と仲直りができるのではないでしょうか。大人同士の関係でもそうですよね。誰かに気持ちを聞いてもらえれば、本当はどうしたいのか、何を伝えたかったのか見えてくるものです。ただ、圧倒的に力の差がある場合は、違います。力のある方が、ない方の気持ちを本当に思いやれるか、それがけんかといじめの分かれ道かも知れません。 |
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「オオカミクン」
グレゴワール・ソロタレフ 作
ほりうちもみこ 訳
ポプラ社
子どものオオカミクンとうさぎのトムは大の仲良しです。あるとき「おおかみがこわいぞ」ごっこをしていて、トムは本当に恐くなり、穴に中に逃げ込んでしまいました。トムに相手にされなくなったオオカミクンは、オオカミ山に行き、初めて本当に恐いということを知りました。恐怖を与えている側には、それがわからないものだということを、わかりやすく教えてくれます。子どもたちは、恐いけれど大丈夫、という体験を通して、恐怖を克服することを覚えていきます。でもそれが耐えられないようなものだったら、そこから離れることが一番です。それは弱虫とは決して違うものだということも覚えておきたいですね。
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「いじわるブッチー」
バーバラ・ボトナー 文
ペギー・ラスマン 絵
ひがしはるみ 訳
徳間書店
私のママとブッチーのママは大の仲良しで、しょっちゅう遊びに来る。子ども部屋でブッチーは恐竜になり、あたしをたべちゃおうとする。あるとき、ブッチーが泊まることになり、私は新しい遊びを考えた。短い文章と、言葉以上を物語る絵が楽しませてくれます。相談されたママが、あたしが自分の力で解決できるようサポートしているのもいいのではないでしょうか。 |
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